ChatGPTやPerplexityの回答からサイトに来た訪問は、既に発生していても、GA4の標準レポートでは見えません。AI経由の流入は参照元の1つとしてReferralチャネルに埋もれてしまい、意識して設定しない限り、オーガニック検索とも広告とも違う「第3のチャネル」が育っていることに気づけないのです。問い合わせの参照元を聞いたら「ChatGPTで知った」と言われて初めて存在に気づく、という順番になりがちです。
計測面は3つ設定します。GA4でAIサービスからの流入を独立チャネルとして分ける、Search Consoleでクエリの変化を観測する、SEOツールでAIからの被引用を確認する。いずれも標準機能と既存契約の範囲で設定でき、実際にこの3面を設定した運営サイトでは、AI経由の流入が月93セッション、AI検索での被引用が月17件と、それまで見えていなかった数字が計測できるようになりました。設定手順から順に解説します。
この記事の監修者
藤岡 充輝
合同会社efu 代表
営業・マーケティング・事業開発の領域で約10年の経験を持ち、企業の事業成長を支援。2021年に合同会社efuを設立し、経営・事業課題の整理から、マーケティング戦略・KPI設計、集客・営業プロセスの構築までを手がける。SEO・広告・CRM・セールスを横断し、戦略策定にとどまらず、施策の実行・改善まで一貫して支援する。
現在は、生成AIを活用したマーケティングの高度化や業務設計、企業のAI導入支援にも注力。一般社団法人日本AI導入支援協会の代表理事も務める。
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AI検索最適化(LLMO)の支援を見るAI経由の流入が標準レポートで見えない理由
ChatGPTの回答内のリンクからサイトへ遷移すると、GA4では参照元がchatgpt.comのReferral(参照トラフィック)として記録されます。PerplexityやCopilot、Geminiも同様で、それぞれ別ドメインの参照元として、SNSや他サイトからのリンクと同じReferralの中に分散します。1つ1つの参照元は小さいため、チャネル別レポートを眺めているだけでは「その他大勢」に沈んで見えません。逆に言えば、参照元のドメインさえまとめれば、AI経由は今日から独立したチャネルとして計測できます。
AI検索経由の流入を計測する3つの設定
GA4、Search Console、被引用データの3面で設定します。

設定1: GA4にAIアシスタントのカスタムチャネルグループを作る
GA4の管理画面からチャネルグループを開き、カスタムチャネルグループに「AIアシスタント」のチャネルを追加します。条件は参照元のマッチングで、chatgpt.com、perplexity.ai、copilot.microsoft.com、gemini.google.com、claude.aiなど、主要なAIサービスのドメインを正規表現でまとめて指定します。これだけで、集客レポートをこのチャネルグループで見たときにAI経由が1本の行として表示され、月次の推移、流入先ページ、そしてコンバージョンへの寄与まで、他チャネルと同じ粒度で追えるようになります。新しいAIサービスが出たら参照元の条件に追記していく、という運用です。
設定2: Search Consoleではクエリの変化を観測する
Google検索側のAI Overviews(AIによる概要)やAI Mode経由のクリックについては、注意が必要です。Search ConsoleはAI Overviews経由の表示・クリックを区別して表示せず、通常の検索実績に合算されます。つまりGSC単体で「AI経由がどれだけか」は分離できません。それでも観測する価値があるのは、クエリの質の変化です。AIに慣れた検索者は「(ツール名) 料金 いくら」のような文章型・質問型のクエリを増やしており、GSCのクエリレポートを正規表現フィルタ(「とは」「方法」「いくら」などを含む)で見ると、質問型クエリの表示回数の伸びを定点観測できます。質問型で表示されているページは、AIの回答面でも材料にされやすいページです。
設定3: AIからの被引用はSEOツールで確認する
流入(クリックされた)の手前にある「AIの回答に引用された」は、サイト側のアクセス解析では観測できません。ここは外部データが必要で、AhrefsなどのSEOツールがエンジン別(ChatGPT、Perplexity、Copilot、AI Overviewsなど)のAI引用数と引用されたページを出すようになっています。既にSEOツールを契約しているなら追加費用なしで見られることが多いので、月次でエンジン別の引用数と引用元ページを記録していくと、後述の実測のような時系列データになります。
実測: 設定すると何が見えるようになるか
この3面を設定している一般社団法人日本AI導入支援協会の運営サイトでは、GA4のAIアシスタントチャネルが2026年5月に初めて出現して18セッション、6月には本体サイトで35セッション、記事メディア側では直近30日で58セッション。AI検索での被引用は月17件で、内訳はChatGPT 8件、Grok 3件、Perplexity 2件、Copilot 2件、Google AI OverviewsとAI Modeが各1件でした。検索クリック(月1,431件)に比べれば小さい数字ですが、毎月増えており、どのページが引用されているかまで特定できています。
計測できるようになると、施策の優先順位が数字で決められます。どの種類のページがAIに引用されているのかが分かれば、同じ型でページを増やす判断ができ、AI経由セッションのコンバージョン寄与が見えれば、この面への投資を稟議にかけられます。計測が先、施策が後。見えない数字は改善できません。
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合同会社efuは、GA4・Search Consoleの計測設計からLLMO・SEOの実装までを支援しています。AI経由の流入を自社でも計測したい方は、AI検索最適化(LLMO)の支援からご相談ください。
根拠データ: 運営サイトの実測値(2026年7月集計)
本記事の実測値は、一般社団法人日本AI導入支援協会が運営するサイトのデータを2026年7月6日時点で集計したものです(集計・分析: 合同会社efu。当社は同協会の運営を支援しており、当社代表は同協会の代表理事を務めています)。AI経由の流入はGA4のカスタムチャネルグループ(参照元にAIサービスのドメインを含むセッション)、被引用はAhrefsのAI可視性データ(日本)の月間値です。被引用件数と流入セッションは別々の計測であり、因果関係を示すものではありません。
出典(2026年7月6日集計時点)
- 一般社団法人日本AI導入支援協会 運営サイトの実測(GA4、Search Console、Ahrefs AI可視性データ。集計・分析: 合同会社efu)

