Claude Code(クロードコード)でマーケティングを内製する、計測から記事・動画自動化までの作り方

Claude Codeでマーケティングを内製する

先日公開した実績レポートでは、広告費をほぼかけずに2か月で有効リードを37件獲得した過程を、数値で公開しました(その記事はこちら)。本記事は、その裏側の話です。計測からリード通知、ダッシュボード、記事化、動画化までを一本につないだあの仕組みは、すべてClaude Code(クロードコード)という開発ツールの上で組み立てました。専門のエンジニアを雇わず、やりたいことを言葉で指示するだけで、ここまで内製できます。実際にどう使ったのかを、工程ごとに公開します。

藤岡 充輝
監修者
efu - 藤岡 充輝
合同会社efu 代表

AIを活用したBtoBマーケティングの戦略設計から実行までを担当。検索流入を軸にした集客と、AIXの現場知見をもとに記事を監修しています。

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Claude Codeとは、言葉で指示して動かす開発エージェント

Claude Codeは、ターミナル上で動くAIの開発エージェントです。やりたいことを日本語で伝えると、必要なコードを書き、実際に実行し、ファイルの作成やAPIの呼び出し、外部サービスとの連携まで自分で進めてくれます。コードを書ける人向けのツールに見えますが、実際には逆で、コードを書けないマーケターこそ恩恵が大きいツールです。

特徴は三つあります。プロジェクトごとに使う道具や運用ルールを記憶しておけること、MCPという仕組みで外部サービスに直接つながること、そして対話だけでなく無人実行にも対応していることです。この三つが、マーケティング業務を一人で内製するための土台になります。

MCPで外部サービスに直接つなぐ

MCPでClaude Codeと外部SaaSを共通APIでつなぐ概念図

内製の鍵になるのが、いま触れたMCP(Model Context Protocol)です。MCPは、Claude CodeのようなAIツールと外部サービスを共通の規格でつなぐための仕組みです。サービスごとにバラバラな連携を毎回作り込む代わりに、共通の差込口を介してつなぐイメージで、サービス側が用意したMCPサーバーを一度登録しておくと、その機能をClaude Codeからそのまま呼び出せるようになります。

たとえば会計ソフト、クラウドストレージ、デザインツールなどをMCPでつないでおくと、「先月の経費を集計して」「この資料をストレージから読み込んで」「この内容で画像のたたきを作って」といった指示が、アプリを切り替えずにそのまま通ります。公式のMCPサーバーが提供されているサービスなら、接続は設定ファイルに数行を足すだけで済みます。

一方で、すべてをMCPでつなぐ必要はありません。公式サーバーが無いサービスや、独自の処理が必要な部分は、Claude Codeにスクリプトを書かせて連携します。つまり、MCPで直接つなげるところはMCPで、そうでないところは生成したスクリプトで、と使い分けるのが現実的です。この記事のパイプラインも、その二つを組み合わせて動いています。

構築するパイプラインの全体像

計測から動画化までを一本につなぐ5工程のパイプライン

構築したのは、五つの工程をつなぐ一本のパイプラインです。計測ツールを連携して数字を一箇所に集め、フォームから届いたリードを即時に通知し、それらをスプレッドシート上のダッシュボードに集約します。溜まったデータをもとに記事を書き、その記事から動画を自動生成してYouTubeへ投稿する。この五つを、すべてClaude Codeに実装させ、運用しています。

大事なのは、各工程を別々の作業として持たないことです。計測した数字が手元のレポートで止まらず、必ず通知とダッシュボード、記事、動画へと流れていく。この一本道をClaude Codeと一緒に設計しておくと、数字が放置されずにコンテンツと改善へ変換され続けます。

計測からコンテンツまでを実装する5つの工程

ここからは、実際に組んだ五つの工程を順番に見ていきます。それぞれ、Claude Codeにどう指示して作ったのかという視点で書いています。

1. 計測ツールの数値をスプレッドシートに集める

STEP1 計測データを集める

出発点は計測です。Google Search ConsoleとBing Webmaster Tools、アクセス解析の数値を、APIで取得してスプレッドシートへ自動集約しています。ここでやることはシンプルで、「Search ConsoleとBing Webmasterの数値を取得して、スプレッドシートのこのタブに毎日追記するスクリプトを書いて、Windowsのタスクスケジューラに登録して」と頼むだけです。Claude Codeがコードの作成から定期実行の設定までを進めてくれます。

取得は、直近の一定期間をローリングで上書きする形にしておくのが扱いやすいです。こうしておくと重複や欠損を気にせずに済み、毎日の集計作業がゼロになります。複数の計測ツールを同じシートの別タブへ同じ粒度で揃えておくと、後のダッシュボード化がそのまま乗ります。

2. フォームのリードを即時に通知する

STEP2 リードを即時通知

次に、リードの通知です。フォームに送信があった瞬間に、チャットツール(Slack)へ即時通知が飛ぶように設計しています。これも「フォーム送信を受け取ってSlackに通知する処理を作って」と指示して実装したものです。通知にはフォームの種別や送信内容の要点を含めておくと、後の振り分けがしやすくなります。

通知と同時に、リード管理表へ記録する処理も入れています。営業目的やスパムを除いた件数を有効リードとして扱い、受注は受注日を基準に追跡できるよう、列をあらかじめ設計しておきます。ヒアリングで得た内容も同じ表に残す形にしておくと、数値と定性情報が一箇所にまとまります。

3. スプレッドシートを司令塔にする

STEP3 ダッシュボードに集約

集めた数字とリードは、専用のBIツールではなくGoogleスプレッドシートに集約しています。Claude Codeにサービスアカウントを使った接続を設定させ、各ツールから取得したデータを自動で書き込む構成です。ダッシュボード、月次推移、リード管理、原データといったタブに役割を分け、一枚のシートで全体像が見えるようにしています。Claude Codeはこのシートを直接読み書きできるので、「先月と今月の有効リードを比較して」と頼めば、その場で集計まで返ってきます。

あえてスプレッドシートを司令塔に選んでいるのは、三つの理由からです。誰でも開いて触れること、AIが読み書きしやすい形式であること、そして追加コストがかからないこと。高機能なダッシュボードツールを導入する前に、まずスプレッドシート上で数字とリードが一望できる状態を作るほうが、立ち上げ期には圧倒的に速く回ります。

4. レポートデータから記事を生成する

STEP4 データから記事を生成

ダッシュボードに溜まったデータは、そのまま記事の素材になります。数値を取り出して草稿を組み立て、WordPressのREST API経由で下書きとして投稿し、確認後に公開する流れです。定型の記事生成は、対話ではなく無人実行で回しています。Claude Codeはターミナルから`claude -p`という形で非対話のまま起動できるため、決まった処理をタスクスケジューラに乗せれば、人が張り付かなくても下書きまで自動で仕上がります。

記事化で一つだけ自動化しない工程があります。生成を全自動にはせず、書き手の見解を加える手作業を必ず挟みます。具体的には、草稿をClaude Codeに作らせたうえで、判断の理由や解釈を対話で足し込み、仕上げます。数値の要約だけなら無人実行で十分ですが、見解の部分は人が入る前提で設計しておくと、品質が安定します。

5. 記事から動画を生成して投稿する

STEP5 動画化して投稿

最後の工程が動画化です。実はこの記事を書いている一連の作業自体が、Claude Code上で動画パイプラインを組み立てる過程でした。記事の内容からナレーション台本を起こし、無料の音声合成でナレーションを作り、要点をまとめたスライドを生成して、ffmpegで一本の動画に結合します。完成した動画はYouTubeのAPIで自動アップロードし、再生リストへの追加までを一括で行い、仕上げに元の記事へ埋め込みます。

これらも「記事から音声合成のナレーション付きスライド動画を作って、YouTubeに上げる仕組みを作って」と相談しながら組み上げたものです。合成音声は無料で使えるものを採用しているため、動画化にかかる追加コストはほぼありません。記事を一本仕上げれば、ほぼ同じ素材から動画までを一度の制作で出力できます。

Claude Codeで内製するときのコツ

実際にこの仕組みをClaude Codeで組んで運用するなかで、効果が大きかった使い方を四つ挙げます。

運用ルールと文脈をプロジェクトの記憶に書き留める

Claude Codeは、起動時にプロジェクトごとの設定ファイル(プロジェクトの記憶)を読み込みます。ここに接続先のサービス、ファイルやシートの命名規則、これまでに下した判断や禁止事項を書いておくと、毎回ゼロから前提を説明せずに済みます。たとえば「実績記事に受注金額は載せない」「この指標はこのタブから取る」といったルールを一度書いておけば、以降の指示はそれを踏まえて動きます。使い込むほど前提の蓄積が増え、指示が一段ずつ短くなっていくのがこのやり方の利点です。

MCPで公式連携し、足りない部分はスクリプトに書かせる

前述のとおり、公式のMCPサーバーがあるサービスはMCPでつなぎ、無いサービスや独自の処理はその場でスクリプトを書かせます。この使い分けを最初に決めておくと、新しいツールを足すたびに迷いません。一度書かせたスクリプトはファイルとして手元に残るので、次回からは同じものを実行するだけで済み、決まった処理は無人実行のスケジュールにそのまま乗せられます。

権限を設定して、本番への書き込みだけ承認制にする

Claude Codeは、どの操作を自動で許可し、どれを実行前に確認するかを設定できます。データの読み取りや下書きの作成までは自動で進め、記事の公開や本番ファイルの上書きといった後戻りしにくい操作は、必ず人の承認を挟む。この線引きをしておくと、自動化のスピードと安全性を両立できます。今回のパイプラインでも、下書きまでは自動、公開は承認、という運用にしています。

コードを書かせるだけでなく、実行して結果まで確認させる

Claude Codeの特徴は、コードを書くだけでなく、自分で実行して結果を確かめ、エラーが出れば直すところまで進められる点です。「書いて」で止めず「実行して、出力を見せて」まで頼むと、動く状態のものが手元に残ります。生成された数値や記事はそのまま信用せず、出力を確認してから採用する。この一手間を前提に組んでおくと、誤りがそのまま公開される事故を防げます。

この施策の価値は、実データを一次情報として公開できること

最近の検索エンジンと生成AIは、どこにでもある一般的な解説よりも、実際に手を動かした当事者しか持っていない一次情報を高く評価する方向へ進んでいます。SEOでも、生成AIに引用・参照されるためのLLMOでも、独自のデータや実体験にもとづく情報の価値が相対的に上がっています。このパイプラインが生み出すのは、自社の実データにもとづいた一次情報そのものです。

そのうえで、実際のデータからコンテンツ制作までを自動で回せることに大きな意味があります。日々計測している数字がそのまま記事や動画の素材になるため、ネタ切れに悩まず、他社には真似のできない独自性のあるコンテンツを出し続けられます。一般論の焼き直しではなく、自社にしか書けない内容が自然に積み上がっていきます。

ここで重要なのは、扱うデータはサービスと連動してさえいれば何でもよい、という点です。当社はマーケティング支援の会社なので、計測対象としてマーケティングのデータを選んでいますが、これは一例にすぎません。自分の事業で日々生まれている数字に計測対象を差し替えれば、同じ仕組みをそのまま横展開できます。

扱うデータは事業の形に合わせて選べます。

  • ECなら、商品ごとに売れ筋や検索されているユーザーニーズ
  • サブスクなら、継続率や解約の傾向
  • toC商品なら、ユーザーアンケートで集まった声

いずれの場合も、計測した数字をダッシュボードに集約し、そこから記事や動画へ変換する流れは変わりません。何を計測するかを入れ替えるだけで、どんな事業でも自社の一次情報を自然なかたちで発信し続けられます。検索にも生成AIにも一次情報が効く今、これは事業の種類を問わず再現できる強みになります。

まとめ

計測、リード通知、ダッシュボード、記事化、動画化。一つひとつは特別な技術ではありませんが、これらをClaude Codeで一本につなぐと、数字が必ずコンテンツと改善に変換される仕組みになります。コードを書けなくても、言葉で指示しながら自分の手元で組み立てられるのが、このやり方の最大の利点です。まずは小さな一工程から、手元のツールをつなぎ始めてみてください。

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運営者情報

合同会社efu(efu, LLC)
法人番号:5010003034766(国税庁)
設立:2021年4月
代表社員:藤岡充輝
事業内容:SEO対策・広告運用 / CRM設計 / セールス支援 / 生成AIを活用した業務自動化 / Webメディアの企画・運営
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座一丁目22番11号 銀座大竹ビジデンス2階